岩崎病院 医師 interview vol.04  ~ 田中 均 医師 ~ 

ブログ2020年10月9日

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第4回目のインタビューは田中均医師です。

 

診療科:形成外科

診療時間:月・火・木・金曜日 8:30~11:30

 

経歴・資格

S57.3 川崎医科大学卒

S57.5  川崎医科大学附属病院形成外科教室入局

H1.3 川崎医科大学大学院医学研究科卒

H2.4 川崎医科大学形成外科講師

H6.4 川崎医科大学附属川崎病院形成外科部長

H10.3 香川労災病院形成外科部長

日本形成外科学会会員

田中先生に直撃! Q&A

 

Q1

形成外科について教えてください。

A1

形成外科とは皮膚のできもの(腫れたり、ボコッと硬かったり、プニュっと柔らかかったり、皮膚から盛り上がっていたりするもの)医学用語では腫瘍と呼ばれます、母斑と呼ばれる先天的な物もあります。このようなものを外科的に治療するのが形成外科です。

形成外科医として35年、保存的治療の重要性も痛感してきました。火傷や傷の治りが悪い場合、皮膚移植や皮弁手術で傷を覆う手術をしてきましたが、その中には初めから診させてもらっていれば、恐らく手術は必要で無かったのではないかと思われる場合があります。

外科的治療だけでなく、様々な軟膏や創傷被覆材を使い分けて火傷や傷を悪化させない、早くできるだけ綺麗に治すのも形成外科医として大切な事だと考えています。病院受付に形成外科についてのパンフレットを置いていますので、ご自由にお持ち帰り下さい。順次更新していく予定です。

Q2

最近導入した機械について教えてください。

A2

〇炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

炭酸ガスレーザーはホクロやイボの除去、盛り上がりのあるシミに有効な治療法です。深部組織や周辺の正常な皮膚にはダメージをほとんど与えないため、傷跡が残りにくく、治りも比較的に早いことが特徴です。

当院で採用した機械は、一般的なガスレーザーに比べてフォーカスビームという機能が搭載されており、周辺の皮膚、深部の組織も無炭化で蒸散可能です。「炭化すると熱が不必要に伝わってしまい副作用(炎症後色素沈着、瘢廊)の原因となります。」

 

〇エアーマットレス

床ずれ予防や治療に使用します。エアーマットも進化しており、上下二層構造でベッドに下付きしないようになっています。更に独立した多数の細長い空気の入った袋が横向きに配列され、それらが交互に膨れたり、萎んだりする事で体の同じ部分に圧が加わらないようになっています。

 

 

Q3

田中先生の趣味について教えてください。

A3

花(主にバラ、クリスマスローズ、風蘭、サギソウなど)を育て綺麗に咲いた花に癒されること。それをカメラで撮って写真に残す事。果樹(ブラックベリー、ブルーベリー、ブドウ)栽培、家の片隅で、少しだけですが毎年美味しい恵を与えてくれます。

庭芝の手入れ、家の庭を緑の絨毯にしたい、そう思って狭い庭に芝生を植えましたが、綺麗な芝を保つのは非常に大変で趣味というよりは試練です。

何十年もゴルフはしていませんが、日本時間は大抵夜中ですが、世界の舞台で活躍する松山英樹の一打一打に一喜一憂するのも楽しみの一つです。

流れ星:なかなか巡り合うのは難しいですが、一瞬で消え去る流れ星をカメラに収められた時は感激です。

 

バラの接木や芽木もしますが、なかなか本業の皮膚移植の様にはいきません。

Q4

病院受診される患者さんへのメッセージをお願いします。

A4

形成外科に受診される患者さんでよく遭遇する病気に「粉瘤」という病気があります。粉瘤は毛の抜けた毛穴が塞がり、垢や皮脂を貯めながら少しずつ、大きくなり、薄い袋が破れたりして、炎症を起こすと赤く腫れて痛みが出てきます。早めに皮膚を切り開いて膿や袋を取り除かないと、周りに急速に広がってしまいます。火傷や、些細な傷でも初めにきちんと治療しないとなかなか治まらない場合があります。「これだけの事で」とか「病院に行くのは怖い」からと、ひどくなってから受診される方がおられます。皮膚を切る場合麻酔の注射は少し痛いですが、麻酔ですから、注射さえ終われば処置中、処置後もそれまでにあった痛みもほとんど無くなります。

「こんな事で病院に来たのか!」怖いお医者さんにそう言われた事がある方も居られるかもしれませんが、当院の外来には優しい看護師さんが居ますので、恐れずに受診してください。

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